家族あっての自分であり続けていた人生

親父、祖父と尊敬していた家族がひとりずつあの世へ招集されていくと、信頼出来る家族が減る寂しさを感じるだけではなく自分のポジションを客観的に見なければならない状況に陥ります。とくに親父が中咽頭癌で亡くなった時は立ち直るまでに二年ほどかかりました。入院してから介護をするまもなくたったの三ヶ月でこの世を去り、しかもその病状は「手術をすれば助かっていただろう」という小生にとっては後悔でしかありません。親戚には病気から『逃げた』と愚弄されたり、資金的にも無力だった小生はどうすることも出来なかったとはいえ、解決方法はあったのかもしれません。


そんな亡くなった親父は常に祖父と戦っていました。小生の人生も常に戦いの連続ですが、これは親父への憧れでもあります。殺人予告までファックスされる強大な悪に立ち向かった時期もありました。小さなコミュニティでの戦いもありました。絶対的な信頼を築くのは難しいと知ってはいるものの、仲間だと思って信頼していた方からの裏切りからはじまった戦いもありました。戦うことは美学だとは思いませんが、家族という存在がなければ恐らく『戦う人生』を選択しなかったと思います。親父は小さな悪意を感じるとすぐに戦闘体制に入りました。そんな親父の背中を見て育った小生は『人生の裏切り』を数々見てきましたが、他人は常に悪意に満ちていると思うのも少々悲しく思うこともしばしば。

小中学生の頃はどんなに虐められても、たとえ殺されかけても人を信用し、全力で接してきたのですがその結末は裏切りしかなく、高校、大学と進学してやっと貴重な友人たちを作りました。ただし、インターネットと出会ってからロクな人間関係がありません。善意の裏には悪意が満ちています。小生がいう『家族』とは血縁関係だけではなく、『信頼がおける仲間』なのですが、これは小学生の頃に出会った漫画『エリア88』が元になっています。架空の国の空軍外人部隊のお話で、各登場人物はさまざまな暗い過去を背負っています。そんな仲間が一丸となって戦場で戦う。この漫画に登場する外人部隊の空軍というのは他の軍隊と比較して非常にリスキー(機体も燃料も、武器さえも自腹)。それでも金と名誉のために戦うわけです。美しいです。この『エリア88』を超える戦場漫画を小生は見たことがありません。小生が目指すべき家族はこの『エリア88』に登場するA88 の空軍外人部隊。目標のために集結して、力の限り戦い抜いて散っていく。そして、また新たな目標が出来れば再度集結。こんな家族が理想です。

戦えない家族(ファミリー)は無用。だから小生も家族のために戦う。それが悲しい結末であっても、全力で戦う。輝かしい未来のために。こんな不平等な社会を撲滅するために命をも捧げる覚悟です。

いや、実際に戦争しようというわけではないのであしからず。学生運動とかそういうものでもないわけです。血を見ても意味ないですからね。社会的に落ちぶれていても、優秀かつ人情味溢れる同志を見殺しには出来ないということです。みんなハッピーは理想ですから。