ただのモバヲタでは終わらないための端末活用術

いわゆるモバイル系のマニアの方々と出会って早四年。オンオフで色々勉強をさせていただきましたが、このままこの波に乗っていると間違いなく“ただのモバイルヲタク”で終わってしまうんじゃないかという恐怖感が芽生えました。わけもわからず端末を買いまくって、流行に流されてモバイルするのは気持ちが悪いです。まぁ、新製品は大好物なんですけどね(って、矛盾してる)。

そこで、小生がモバイルを始めた“原点”へ回帰して、“この端末で何が出来るか?”ではなく、“今、自分が、何をしたいのか?”にシフトする事にしました。そういう理由もあって、PEG-UX50 を入手したんですけどね。

ビジネスツールとしてのモバイル端末

まず、小生が考えるモバイル端末のあり方を書いてみたいと思います。

  • オフラインでモバイル
  • 知識をモバイル
  • ツールをモバイル
  • モバイルで自己管理

とはいえ、まずは目的意識の無いモバイルを卒業して(そういうノリも嫌いじゃないんですけどね)、何が必要かを見極めた上で、最適な端末、アプリ、情報を手に入れて欲しいと思います(自分に言ってるんだな、たぶん)。ぶっちゃけ、OS やメーカは何でも構いません。小生は基本SONYSony Ericsson 端末しか使いませんが、ちゃんと使用目的を定めてしまえば(自分の需要がわかっていれば)、最近のスマートフォンや一昔前のPDA と呼ばれるものならビジネスツールとしてのモバイル端末になれると思います。

小生のモバイルの原点では、これらを最優先で考えていました。本格的にモバイルしだしたのは13年くらい前の話ですが、今も昔もこれらを最優先事項としています。本格的にモバイルをしたのは大学三年生です。専門学校を卒業して、ダブルスクールしていた大学へ転籍したのをキッカケに、自分が受けた情報をすべてデジタル化しようと考えたのがはじまりです。
その時必要だったのは“長時間駆動”、“QWERTY キーボード”、“ワープロ表計算”、“小型軽量”でした。選んだのはCASSIOPEIA A-51 、非常に使えるマシンで、卒論まで使い倒しました。

最近のモバイルはと言えば、必要なアプリケーションが揃っていないP990i に出会ってからは少々モバイルがいい加減になっていまして、この状況を打破するために、今回はビジネスツールが豊富に揃っているPalm OS を搭載した機種を選んだわけです。WindowsMobile 搭載スマートフォンでもよさそうなものでしたが、知識をモバイルするためにJFile4.x データが必要だったのと、大容量のメモリースティックPRO DUO が余っていた事(かなり重要)、それに加え、SONY またはSony Ericsson 製のWindows Mobile 搭載スマートフォンが発売されていない(これは最重要)ので今回は断念しました。なので、上記の事項+趣味の幻彩2 が使えるXPERIA X1 が出たら、乗り換えると思います。一応候補としては回線を殺した初代ZERO3 とh4350 もあったんですが…miniSD もSD も持っていないという致命的な状況で断念しました(今どきこれは不健全なモバイラですな)。h4350 は名機なんですけどね。

ちょっと横道にそれてしまいましたが、話を本題に戻します(と、とーとつ!)。
小生は生活に必要もしくは、生活が楽になるためのツールとしてモバイルがあると信じています。決して、PC メールを頻繁にチェックするためだとか、何気なくYoutube 動画をチェックするとか、はたまた自分の生活リズムを崩すようなモバイルにはならないようにしたいところです。これではただのモバヲタですからね。端末に支配されるような使い方はしたく無いです(あくまでも小生のポリシーって事でご理解ください)。

オフラインでモバイル

いわゆる“回線がいらない”状態をこう表現しています。わざわざインターネットに繋がなくても、ある程度のモバイルが出来る事が小生の理想で、モバイルインターネット時代の今ではやや逆行していますが、人間が端末に支配されないモバイルというのは、オフラインである必要があります。なぜか? それはオンラインならではの長所であり短所である“精神的拘束”が常に付きまとうからです。回線が繋がらないから情報が得られない、モバイル出来ないでは、端末を持っている意味がありません。いざという時に使えるのは、やはりオフラインでモバイルです。

知識をモバイル

小生が考える、モバイルする事の最大の利点は“知識を無限に持ち出せる”事です。一方知恵はというと、経験が伴わないとまったく意味がありませんので、その意味が無い部分を少しでも補うために知識をモバイルする必要があると考えています。また、モバイルする“知識”というのは、ちゃんと選別してモバイルする必要があると思います。何でもかんでもモバイルしようとすると、辞書やデータベース集めが趣味になってしまって、肝心の目的を達成できません。遊びとしての収集も否定はしませんが、まずは今自分が必要としている情報を把握する事が必要です。
現在の小生が必要としている“知識”は数多くありますが、趣味で収集したデータも中にはありながらも、仕事や知人、友人とのコミュニケーションに必要不可欠な知識を中心に収集を心がけています。

具体的には、欲しいと思った知識のジャンルが思いつくたびにメモ帳へ記載したり、疑問に思った事をメモ帳に記載して、帰宅後にその知識に関連する情報の収集をしたりしています。小生の仕事の場合、何気ない話を他人とする事が多いのと、クライアントへの意見、提案をする際に、必要となる知識(ジャンルがバラバラなので、脳みその知識だけでは厳しいです)を中心に情報収集しています。

具体的な知識としてはウィキペディア日本語版(最新情報をWeb から作成するのに時間がかかるのが難点)、広辞苑第六版 EPWING 対応版、JFile4.x 形式データベース(専門的+なデータベースが豊富で助かります)をモバイルしています。ウィキペディア日本語版に関しては、差分ファイルだけをダウンロード出来るとありがたいんですが、まぁ、仕様上難しいのかもしれませんね。何となく。

ツールをモバイル

やや知識をモバイルする事と被るんですが、コミュニケーションツールとしてのモバイルを考えています。例えば、ひととの会話で曖昧な知識が出てきた場合にモバイル端末で一発検索出来るとか、計算機にしてもスマートに使えるとか、仕事や出会いで入手した情報をデジタル化するとか、こういう“コミュニケーションツール”としてのモバイルを心がけています。よく“何でも出来るは何にも出来ない”などと、万能な人を皮肉りますが、モバイル端末というのはまさにその典型で、使い方によっては単なる玩具で終わってしまいます。その時、その場所で、その空気でスマートに使えるのが目指すモバイルになります。どんな状況でも対応できる環境作りは地道にやるしか無いんですが、ランチャーやメニューなどに工夫をして、TPO に合わせた使い方が出来ればベストです。
小生の場合は、以下の対策をしています。

  • TPO 別でメニュータブを作る(各メニュータブでショートカットが被っても気にしない)

  例えば……会議用とか、打ち合わせ用とか、専門家対策用とか、自分の仕事用とかです。

  • 各メニュー内容で共通しているアプリケーションは、所定の位置を作る

こんな感じでしょうか。よくある事ですが、電卓は…、メーラは…、スケジューラは…とどのジャンルで区別するか判断が難しくなって、とっさに思いついたジャンルに放り込んでしまって、各メニューを辿らないと目的のツールまで辿り着けないなんて失敗があります。

TPO 毎にメニュータブを作ってしまえば、どんなジャンルであろうとも、深く悩む必要がありません。ただ目の前に置いて、アイコンを見て直感で使えれば問題ないので、この整理方法はかなりオススメです。
もちろん、それ以外のメニュータブ(何でもありとか、ジャンル別とか)を作るのも必要な場合がありますので、それはそれでやっても良いかと思います。でも、必要な時に必要な情報・ツールというのは大前提なので、小生はこういう整理方法に行き着いた感じです。WindowsMobile でもPalm でもSymbian でも出来るので試してみてはいかがでしょうか。

モバイルで自己管理

これは永遠のテーマです(って)。予定表やアドレス帳、ボイスレコーダと共に、To Do が必須アプリになっています。小生の場合、思いつきが直接商売に結びつく場合も少なく無いので、こまめにこれらのツールを活用しています。で、そのまとめ役としてTo Do があります。忙しくなると、最優先事項がいっぱい出てくると、To Do が無いと優先順位を付けづらくなるばかりではなく、ついつい忘れてしまいます(小生だけか?)。端末に自己管理をされるのはちょっとアレですが、記録をつけて、自分を管理するというのであれば問題ないでしょう。


こんな感じで、先日から原点回帰しています。ちなみにP990i もちゃんと使ってますよ。h4350 も画面がデカイのでなかなかの稼動率なんですけどね。