Symbian を完全買収&オープンソース化遂に世界の携帯王ノキアが動いた!
Sony Ericsson とモトローラがUIQ を買収したかと思えば、その元になっているSymbian を丸ごとゲットしてしまったノキア。さすがは世界の携帯王です。やることのスケールが違います。
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しかも、高セキュリティなSymbian OS の弱点とも言われていた“敷居の高さ”を克服するためにオープンソース化するそうで、着々と準備を進めている事がノキアのニュースリリースに書いてあります。オープンソース化するとなると、Symbian Singed とかどうなっちゃうんでしょうかね。
小生が推測するオープンソース化のニュースリリースのタイミングの理由は三つ。一つ目は現状のアプリケーション不足を解消。WindowsMobile と比較して開発リソースも少なければ、アマチュアプログラマ(かなり重要)も少ない現状からして、かなり焦りを感じているんだと思います。ntt docomo やSony Ericsson が参加してるSymbianfoundationだってあんまり成果が出てないし、そろそろ開発者を増やしておこうという事だと思います。これを機に、M-FEP 開発者のま〜さんが希望する方へ進んで行ってくれる事を期待しています。彼はマジで貢献してますからね。頭が下がります。
理由の二つ目としては、ntt docomo とSony Ericsson のSymbian 離れにビビったため。ntt docomo はLinux とSymbian の二本立てで携帯を作ってますが(表現的に正しいのか?)、今後はGoogle のAndroid に移行するかも知れない話は出ていますし、Android はカーネルがLinux で、推奨開発環境はEclipse(Windows Vista でも出来るけど)で、SDK は無償でと良い事尽くめ。Palm OS 全盛期の頃のようなモチベーション&技術力が高いプログラマが、Apple のiPhone に対抗してアプリケーションをわんさか作ってくれちゃうんじゃないかと期待されています(たぶん)。Apple 信者もなかなか技術力高いですからね、これで盛り上がってしまったらSymbian OS は敵じゃ無いかもしれません。という感じで、時代がLinux(オープン系)へ流れている事もあって、ノキア的には『過去の資産も結構あるし、昔と違ってSymbian もオープンにしましたよ』と言いたいのかも知れないです。パートナー企業を繋ぎとめたかったんでしょう。
とはいえ、Sony Ericsson はXPERIA X1 の開発をキッカケにWindows Mobile での開発のしやすさを知ってしまったので、UIQ を手放すのも時間の問題でしょうね。以前のようにモトローラに美味しい話を持ちかけて、売り抜けるつもりなんだと思います。その場その場のSony Ericsson の動きに惑わされてしまって、ノキアは動くの遅すぎましたね。
そして最後の理由である三つ目は、ノキア自身の経営の伸び悩みなんだと思います。ご存知の通りノキアは携帯電話市場でトップに君臨しています。が、トップシェアというのは携帯電話市場であって、その市場の一部である“今後美味しい市場に成長しそうな”スマートフォン市場では無いです(たぶん)。最近出ているノキアの端末はそのほとんどがS60 3rd というスマートフォン用のOS ですが(こちらもたぶん)、アプリケーション不足や消費電力の肥大化、非若者向けデザインなどでユーザ獲得に伸び悩んでいます。最近はSony Ericsson がデザインやコンセプトだけで成功しているのを見てマネているものの、一般人にはわかり難いシリーズカテゴリや、そもそも日本のケータイでも出来る事が全然出来ない(アプリケーション不足)のではマニアしか買いません。高級感あふれる金属ボディとか、まともに打てるキーボード搭載とか、小型なのに全部入りとか良い端末も出てるのですが、コンシューマ向けではないですね(小生は好きですが)。
来月日本でも発売されるiPhone は、まだまだスマートフォンとしての機能(アプリ)が不足していますが、間違いなく巨大勢力のひとつですし、今後発売されるであろうAndroid に対抗する勢力である事は間違い無いと思います。アプリケーションの不足解消は、ユーザ数の増大に比例しますし(たぶん)、Symbian OS もそろそろヤバイんでオープン化するしか方法が無かったのかも知れませんね。まぁ、開発者にとってOS は何でも良いんだと思いますが、エンドユーザにとってソフトあってのハードなのは忘れて欲しくないですね。今後はそういう方向で進んで欲しいです(開発者はハードあってのソフトですね)。