『時をかける少女』やはり傑作には思えない

時をかける少女といえば我らが原田知世様主演の実写映画で、彼女の代表作のひとつなんですが、のちに続編がアニメ映画版で制作されていますね。って、今夜やってるんだけど。

このアニメ映画版って、細田守監督が演出してた『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』で、時をかける少女のオマージュっぽい事をやったのがキッカケで制作されたらしいけど、『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』ではちゃんと原田知世様を採用していたし、実写映画版を見たひとには「お、わかってるなぁ」という感じだったような。

でも、このアニメ映画版時をかける少女はちょっとダメダメで。キャラデザが“エヴァ色”が強すぎる貞本義行さんってのは論外で、オマケにキャラクタと声優が全然合ってない。演技力が、表現力が弱すぎて、素人の朗読劇を聞いているようなのがもったいない。ちゃんと声優さんを採用してくれてれば良かったんだろうけどね。

オマケに、原田知世様は全然出てこない。

一番ダメなのは、ストーリーと演出。原作者の筒井康隆さんも見捨ててしまったくらい、酷い。ツジツマも合わせないし、何よりも実写映画版と比較しなくても、現実味が全然無い。

時をかける少女ってタイトルじゃなかったら『良い恋愛アニメだったね』って言えるんだけど、ちょっとね、受け入れがたい。

で、更に嫌なのが、主人公が猪熊 柔に見えてしまうところ。

でもね、最後は泣いてしまうんだ。心の奥では好きなんだな、たぶん。
とか言っておきながら、女に思わせぶりなセリフを言う男は嫌いだぜ、良い女ってのは待ってくれるものなんだから。