鶏胸肉を軟らかく調理するには

健全な食生活の基本は自炊という事で肉のハナマサに行って色々と買い物をしてみた。この肉のハナマサは業販用の小売をしていて、とにかく大量に欲しい場合に便利なお店。でも、大量に買って安いものもあれば、逆に高いものもある。野菜類は大手スーパーのライフやサミットと比較して十分な大きさが揃っているものの価格は三割高、調味料類は普段見かけないような巨大なサイズなら二割引き程度と、市場価格をリサーチしてから行かないと高い買い物をしちゃうので注意が必要だったりする。

僕がこの店に行く時は、肉類か大量の食材が欲しいか、または調味料を買いたい時。今回は鶏肉が欲しくて行って見たレポートと調理テクニックを書いてみたいと思う。

ケチケチ食生活の肉選び

今回の買い物のテーマはケチケチ食生活に決めてみた。理由は食費を抑えたいから(ビンボーなんで)。僕が学生をしていた14年くらい前は、府中市内に豚肉がバツグンに安いお店(豚バラで何と\60/100gだった)があったんで豚肉ばかり食べてたんだけど、今は住んでいるところが住んでるところだけあって、豚肉も牛肉も\100/100g くらいが普通で、鶏肉でさえも\80/100g くらいはわりと普通だったりする。という事で、ケチケチな僕としては、少しだけ安い鶏肉を選んでみた。

真空パックには微妙に見えない包装ながら、2kg で980円(\49/100g)は安い。本当は国産品が欲しかったんだけど、それは1kg でブラジル産鶏胸肉と同じ価格だったんで諦めちゃった。国産もも肉で同価格なら迷ったかもしれないけど(ありえねー)。

鶏肉の調理は結構難しい

僕の鶏肉のイメージは『調理すると硬くなる』事。でも、ビーフジャーキーじゃないんだし、硬い肉はあんまり旨くない。今までは包丁による筋切りとあまり火を通さないように完成直前に加えるような対策をしてきたんだけど、外国産という事と、十分に素材を選んでいるわけではないので、この方法はあんまり使いたくない(新鮮じゃないとは言わないけど)。そこでググってみると、豚肉や牛肉を軟らかくする方法として『少量の重曹を揉み込む』調理法がある事がわかって、鶏肉でも試してみる事にした。重曹は別名炭酸水素ナトリウム。これは弱アルカリ性なので、重曹を肉に揉み込んで軟らかくなる原因として肉の繊維を溶かしているんじゃないかと推測して、鶏肉でも試す事を思いついたわけ。すでに試した事がある人は山ほどいるんだろうけどね。

重曹で鶏胸肉を軟らかくする

とりあえず一切れだけ(約350g)取り出して重曹を小サジ1/2杯くらい振りかけて揉み込んでみた。鶏胸肉はひとくち大に切って筋切りをしてみたものを使用。重曹を揉み込んだ鶏胸肉をビニール袋に入れて空気を抜いた上で冷蔵庫に約一時間寝かしてみたら……何だか手触りが微妙に軟らかい。水も溜まっていなかったので重曹を揉み込んでも水分が出る事は無い様子。

チルド室を覗いたらキャベツが丸々一個冷蔵庫で眠っていたので、鶏胸肉のキャベツ包み蒸し煮をやってみたら……味が薄い。いや、調味料の染み込み具合があんまり良くないみたい。どうやら重曹を使う方法では、肉に味を染み込ませるのがやや難しいような感触。味が薄いなら濃い目にすれば良いんだろうけど、僕はメタボなんで、これは一番やっちゃいけない事。うー、対策を練らなきゃ。

重曹を使って鶏肉を軟らかくする場合の味付け方法

ということで、後から味付けをする方法では満足出来そうも無いので、重曹を揉み込んだ上でビニール袋に入れて冷蔵庫で寝かす際に調味液も揉み込んでみる事にした。約一時間後に冷蔵庫からビニール袋を取り出してみると調味液は殆ど無くなっていて、これは鶏肉が吸い込んだんだとしか考えられないので見かけ的には大成功の予感。で、二食連続でキャベツを食べるのは抵抗があったんで、今回は冷凍庫に大量にあったミックスベジタブルとほうれん草の冷凍食品を一緒に蒸し煮してみた。結果は大成功。

ということで、重曹を使って肉を軟らかくした後は水分を吸収しやすいみたいなので、下味を付ける場合は、調味液に漬けるのが良さそうだという事がわかった。鶏胸肉のキャベツ包み蒸し煮をやった時は、鶏肉に下味を付けていたものの、キャベツの水分を鶏肉が吸収してしまって、下味は汁に溶けてしまってたみたいですね。

というわけで

現在残っている鶏肉は目分量で1.7kg(重曹を揉み込んだだけの未使用分含む)。賞味期限もあるし、一週間くらい鶏肉料理と付き合っていかなければならなさそう、この量なのに。て事で冷蔵庫保存では消費期限が縮まりそうなんで、残っている鶏肉は重曹と下味を揉み込んだ上で冷凍庫保存する事にした。
そこで味付け、カットサイズ毎にビニール袋に分けてみたら、何と12袋にもなってしまった。ちなみに内訳は塩コショウ薄切り、塩コショウ+バジルひとくち大、塩コショウ醤油薄切り、塩コショウ醤油ひとくち大、塩コショウステーキ、味噌醤油バジルステーキ等など、うちにある調味料総出演で12袋作ってみたものの、ひと袋は約100g なので毎食ってのはちょっと嫌な感じ。何も考えずに味付けだけしちゃったけど、炊き込み御飯だとか、煮込み料理だとか色々とバリエーションを考えないと、毎食どころか飽きちゃって拒否反応が出そうで怖い。

まぁ、鶏肉と言えば、根菜との相性がバツグンだし、ジャガイモとか玉葱あたりを買って来ようかな。葱も結構相性良いし、焼き物だったら茹でたほうれん草とかを添えると更に旨そう(ほうれん草は高いんで、冷凍があれば…だけど)。

今日は昼前に起きたら、炊き込み御飯とクリームシチューでも作ってみるかな。棚を見たら、シチューの素と鰹ダシがあったからっていう思いつきなんだけどね。鰹ダシと鶏肉って結構合うんだよね。